思春期お絵描きブログ

主に思春期の心情風景をテーマにしたイラストを描いています。辛気臭いものが多いですが、どうか、よろしくお願いいたします。<(_ _)>

こがらしの季節!1「団地かぜ!」

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茜色に染まる時刻!背の高い沢山の団地が並ぶ、すき間から優しい光りと共に吹いてくる心地よい風が好きだ!空気にのって何処かの部屋でご飯を炊く温かい香りが1日に降り積もった疲れを癒やしてくれる。そのまま疲れを風にのせて、何処か遠くの空のかなたまで運んで、くちどけのよいあたたかいオレンジドロップのように心地よく溶けていったらいいのに!

人付き合いの苦手な学(まなぶ、15)は今年中学3年の受験生だ!でも、受験と言っても別に勉強に専念してる様子もなく、もう10月に入るのに、気持ちも落ち着かずぶらぶしている感じだ。口下手で仲の良い友達がいる訳ではなく、夏休みが終わったあたりから急に物思いにふけるように、学校に行っても上の空のように休みがちになった。うつ気味と言った方がいいのだろうか!そば屋の飲食店に勤める父と、口うるさい専業主婦の母との3人家族で、特に深く揉め事もなく普通に団地で生活してきたが、最近母方の実家の祖母が転んで腰を痛めてしまったため、母がしばらく付き添い介護とゆう形でしばらく実家に帰ってしまっていた。
その事もあってか、あまり叱る人がいないせいか、夏の暑さが抜け出してきたのと同時にだらけぐせが目立つ生活になって行った。

 

 

 

 

刺のある華!3「うさばらし!」

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義理父の善治に仕事から帰ってくるなり晩飯をつくるよう強要された、ひかる!だか冷蔵庫にはほとんど食べる物か見当たらなく、善治がシャワーを浴びてるすきにと目に入った、台所の机に置いてあった財布で急いて近くに買い物に行こうかと考えた!
けど5分もたたないうちに善治は風呂場から出てきてしまった。

下半身をタオルでまいたまま台所にやってきた善治。相変わらず不機嫌な口調で!

善治「やっぱ梅雨だからって水だと冷てえわ!ガスとかケチるもんじゃねえな!」

独り言のようにつぶやきながら、びくりと立ち尽くしている、ひかると目が合う!また再び火がついたように怒りだして!

善治「まだなんも作っとらんのか!早くやれのろま!(# ゚Д゚)」

ひかるは慌ててまた空っぽに近い冷蔵庫の中をわざと見渡すようにのぞき見ると、後ろから善治が舌打ちするようにがなってきて!

善治「野菜のフードに豚肉ともやしが入っとるだろ!さっさと炒めろ!」

ひかるはまるで操り人形のように善治に言われるまま野菜のフードのケースを開けて入っていた、それらを取り出した!
フライパンに火をつけオリーブオイルを少したらすと少ししてパキュパキュと油が弾く音が聞こえてきた。
表面上感情を見せないひかるに善治は後ろで着替えながらブツブツと好き放題ののしってくる!

善治「この小汚いサルが!ガキのくせにいっちょ前に疲れた顔してんじゃねえわ!(# ゚Д゚)掃除ひとつ満足に出来ねえくせによお!」

ひかる「(僕は家政婦じゃないし小学生にまともな家事押し付けられても困るし!疲れた顔って、あんたが変な事言って毎日振り回すから身体が休まらないんだよ!てか、文句言うなら自分で作れって!こっちはほとんど何も食べてなくてだるいのにさあ!わかってんのか〜!)」

ひかるは善治に見えないように眉間にシワをよせながら心の中で必死に不満を言い返している!
そして口で言い返せない苛立ちから善治の声をかき消そうと乱暴に換気扇を引き、豚肉に続いてもやしを勢いよくジャアーっとフライパンにぶちまけた!

善治も反応しないひかるにさらに怒りがましたのか!ひかるが何かミスをするたびかんしょうするして!

善治「こぼすなあほ!落ちたの全部お前が拾って食えよ!(# ゚Д゚)」

ひかるはわざとらしく慣れない手付きで反抗するようにフライパンを軽く上下に振り回した!派手にもやしが飛び散って善治の罵声にさらにボリュームが上がってしまった!

刺のある華!2「苛立ちの日々!」

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ひかる(義理の父の善治(よしはる)は機械の部品等の梱包仕事の工場勤めをしています。今年で49才。それまで疲れた顔なんてほとんど見た事がなかった父だったけど、お母さんと離婚したせいか何かとビールやお酒をやたらと買うようになり、いつも不満げに帰ってくる!だけど疲れの原因はたぶん僕にあるんじゃないかと最近なんとなくわかってきました!二人で暮らすようになって半年近くたちましたが、相変わらずな日々が続いています。)
ひかるが、押し入れの中でしばらくうつらうつらしていたら、いつもの善治の罵声で目が覚めた!

善治、押し入れのドアを足で思いっきりガンとけった。

善治「何をしとるんだおまえは、飯の用意もせんと!いつも、俺が帰ってくる前につくっとけっと言っとるだろ!(# ゚Д゚)」

ひかる「ご、ごめんなさい・・・!」

心臓がバクバクととっさに謝ることしかできないひかる。

善治「この出来損ないが!(# ゚Д゚)シャワーだけ浴びてくるで、なんか作っとけよ!!」

善治がそのままタオルを持つとぶつぶつとお風呂場の方に向かっていった。額にしわをよせて、敵意丸出しのような眼鏡から透ける冷たい視線はひかるにはすごく鋭くみえた!

ひかるはふいの善治の勢いに、震えながらもすぐに冷静を取り戻してお勝手にいって冷蔵庫を開けた。

ひかる「って、何を作ればいいんだ!なんにもないよ!」

台所の机の上には、白いビニール袋に大量に買い込んだビール缶がのぞいていた!その横に黒い皮財布も置いてあった。

ひかるは、少しの間ちらちらと震えるようにお風呂場のシャワーの音を聞きながら、ゆっくりとそれに手を伸ばした!

刺のある華!1「ヤモリの巣!」

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イラスト小説です!つり目の男の子!なんだか、児童虐待に近い内容の話しや絵が僕の書いてるものに多い気がする!病んでるのかな!(-_-)

ひかる(小3に上がってすぐのころ、お母さんとお父さんが離婚した。突然の事で頭が真っ白だったけど理由は僕がお父さんの子じゃなくて知らない誰かとの子だったとお母さんがいきなり酔った夜に話したのが原因らしい。冗談があまり好きでなかったお父さんは最初は笑って信じていないようなそぶりだったけど、ある日の検査で親子じゃないというのがわかった。それを聞いた僕はそんなにショックという感じはなくて、どちらかというと専業主婦で一日暇して出歩いてることが多かった母からしてはふつうに納得が出来た。その勢いで離婚したのはあれだけど、母は実家に帰って、なぜか僕はお父さんに引き取られた。もともと父とはあまり口数も少なくて二人暮らしが始まってからはさらに口数が少なくなっていったんだけど、月日を追うごとにお父さんが僕を見る視線がカマキリのように鋭くなってきたように感じていたら、やたらと怒られて手をあげられるようになった。古い住宅の一室での毎日。こそこそと動き回るヤモリのように、父の機嫌をそこねないよう、僕の居場所は次第に押し入れの中へと追いやられていった。)

青い影法師!12「地獄の冷水シャワー!」

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絵理香「あんたたちほんとうざすぎ!(# ゚Д゚)」そのまま頭に来た絵理香は双子を明け方そうそう風呂場のタライに放り込むと泣き叫ぶ赤ん坊に容赦なく冷水シャワーをふきかけた!オギャアー!赤ん坊の悲鳴は虚しくも水音と共に排水口の穴のほうにと吸い込まれていった。

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青い影法師!11「噴水みたいに!」

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深夜の3時半まわる頃、絵理香は流石に眠気がピークに差し掛かり双子のオムツ確認だけ素早く済ませようと一人の紙おむつに手をかけた。だが時既に遅くオムツはおろか、ベビー服までびしょびしょだった。しかもうんちまでしっかりしみこんでいて、鼻につく匂いも独特だった。押入れの中がよっぽどこわかったのか?暑かったせいか汗もすごいかいていた。
絵理香
「ちょっとマジでやめてよね!ヽ(`Д´)ノプンプン」
絵理香はまゆを曇らせながらため息をもらしもう一人のオムツを素早くはがした。だかタイミング悪くまだ途中だったのか剥がした瞬間もろに絵理香の顔や服におしっこがかかってしまった。
しばらく思考停止してしまった絵理香だったが顔にかかったしずくをやがて我にかえるように静かにぬぐうやいなや、すっかり眠気が吹っ飛んだような怒りの仮面が現れていた。

狂い咲き!5「安堵の休息!」

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邪魔者って、僕の事?予想外に聞こえてきた学生の言葉にフリーズしかけた麻斗だったけど、脱水寸前でフラフラの今の麻斗の状況から冷静に判断する能力が出来なかった。それでも嫌悪感を感じるだけの理性は少なからず、残っていたのか冷やかしてきた学生を避けるように、浅い川を渡ると、情けなくも堤防の上の向こう側の林が見える日陰めがけて小走りに駆け出した。

その姿に「まじうぜ〜!」と後ろからさっきと同じ人の声が耳に飛んできた気がしたけどそんな事気にしてられなかった。

麻斗「とりあえず分かんないけど、たぶん絶対あれ公園だよね?はやく…水だけは飲まないと、ほんと死んじゃうかも…!」

ハァハァ息をきらしながら堤防を乗り越え駆けてゆく麻斗。
しかし麻斗のあてのない小さな期待ははずれ、そこはさびれた薄暗いだけの神社のようだった。
絶望して焦り出し、パニックになりかかった麻斗は「やっぱり河原のトイレしかないのか!」とぶつぶつつぶやき泣きそうになったが、少し中に入った隅っこにブルーのホースがぐるぐるにまかれた蛇口が目に入った。そして、急に安堵の表情にかわる麻斗。
麻斗「やり〜!」
ほとんどのどの乾きが限界に近かった麻斗はすがる思いで走って行くと、素早く蛇口をひねって貪るように生命の水に、口を近づけがぶ飲みをはじめた。
絡んだホースがスムーズに蛇口をひねるのにちょっとためらったが…!

予想以上に勢いがすごくて、汗だくの顔や服にひんやりした水がビチャビチャと音をたてて噴射し、ずぶ濡れになってしまったがそんな事にはかまっていられないぼどのどの乾きは激しかったみたいだ。

その様子にびっくりしたのか、ホースの影に隠れていた黒いトカゲのような生き物がシヤーっと飛び出してきて逃げるように、麻斗の視界からコンクリートづたいに離れていった。

しばらく朦朧とした視界でごくごくのどをならしていた麻斗だったがそれも徐々に、我に返って、今度は河辺にバケツとたもをほっぽり出してきた事を思い出し憂鬱な気分が蘇ってきた。

そして、「今日はなんかいろいろついてないな〜!(-_-;)」と冷水で顔を洗いぬぐったとたん急ににその場に力尽きたようにへたり込んでしまった。

焦ってて気がつかなかったが沢山のかこまれた木々からジリジリと蝉が合唱でずっと鳴いていたのが分かった。すぐ横には安らかな顔して微笑んでいる小さな石のお地蔵様が癒しを分けてくれた!